-------------------------------------------------------
そして、それは、闇にまぎれてやってきた……
深夜12時。
男は胸騒ぎがして目が覚めた。
傍らで寝返りをうった妻と目が合う。
そしてつぶやいた。
「――外に何かが……いる。」
<マムシ注意>の看板が脳裏を横切り、緊張した指先はなかなか鍵を外すことができない。※1
食材はすべてクーラーボックスに収納したはずだ。
まさか、自分たちが食料なのか…
手に灯りを持つと外に出た。
木でできた階段が、まるで、彼の今後の運命を示しているかのように、ギギッと軋んだ。※2
残された妻は、破れた網戸(※3)の隙間から漏れ聞こえる音に神経を集中し、
何も知らずに寝息を立てている娘の寝顔から視線を外すことができない。
再び、木が軋む。妻の不安を増幅するツリーハウスの揺れ。
灯りの中に姿を現した男は言った。
「……やられた。」
----------------------------------------------------------
敵はクーラーボックスの蓋をあけ、中のサンドイッチ用のパンをかじりやがったーーーーっ
クーラーボックスの蓋をきっちり閉めて置いたのは間違いありません。
3人掛けのチェアの上に、荷物と共にクーラーボックスを置いて寝ました。
旦那がテントに確認に行ったときは、がばっとクーラーボックスの蓋が開いていたそうです。
その時点で、ごみ袋はなんの被害もなく…
明らかに、クーラーボックスの中に食料があることを知った上での狙いうち。
犯人は誰?
翌朝、ホシは証拠を残しておりました。
うーん、猫かなぁ……タヌキも足跡似てるしなぁ……爪の跡まではわかんないなぁ……
しかし、お食事前に、お手手拭くとは。お行儀いいな。ちくしょっ。
その後、管理棟に炭を買いに言ったときに判明。
管理人さん「大きなタヌキと小さな鹿が見れますよ。姿見ました?」
――見てないっす。
深夜、クーラーボックスをツリーハウス内に移動したあと、再びやってきたタヌタヌと思われる犯人は、食料が消えた腹いせか、何も食べ物が入っていないゴミ袋を破って山に帰っていった模様。
トラメでお昼にハムチーズサンドする予定だったのにぃ。
で、朝食。
昨晩のおでんの残りにうどんを投入~~~
まぁっ。びんぼくさっ♪
あ、でも、うまいよっ♪
朝食後、ファイアスタンドに炭を熾して暖をとって、ついでに昨夜濡れたテントをセームで拭いて乾かしながら、晴れの予報の2日目を過ごすのです。~帰宅までは4の巻で。
※1 鍵固くて、ギコギコとやらないと開かない
※2 ところどころ、踏むと軋む板があった。闇夜に響く、「ぎいっ」って音、結構迷惑かも…
※3 網戸の下側は破れてた。まさかぁ、ここから突入してこないよねぇ。
あなたにおススメの記事